一人暮らしの高齢者も安心!名古屋市「あんしんエンディングサポート事業」のご紹介

公開日 2024年4月26日 最終更新日 2024年4月30日

 

近年、日本では少子高齢化や未婚率の上昇により、相続人のいないまま亡くなる方が増えています。その結果、国庫に納められる相続財産も増加しており、2022年度には過去最高の768億円に達しました。

 

このような状況を受け、名古屋市では「あんしんエンディングサポート事業」を提供しています。この事業は、一人暮らしの高齢者が安心して最期まで過ごせるよう、生前の見守りや安否確認、葬儀・納骨、家財処分、行政手続きなどを包括的にサポートするものです。

 

増加する相続人のいない財産

 

NHKの最高裁判所への取材によると、2022年度における相続人がいないため国庫におさめられた財産の額は768億円に上り、2013年度以降で最も高い数字とのことです。

 

近年、相続人のいない財産が増加している背景には、少子高齢化や未婚率の上昇などが挙げられます。特に、一人暮らしの高齢者は、家族とのつながりが薄く、周囲に頼れる人がいないケースも多く、亡くなった後も発見が遅れることも少なくありません。

 

名古屋市「あんしんエンディングサポート事業」

 

名古屋市「あんしんエンディングサポート事業」は、一人暮らしの高齢者が住み慣れた地域で安心して最期まで過ごせるよう、様々な支援を提供しています。

 

主な支援内容

  •  
  •  生前の見守り・安否確認サービス: 定期的な電話や訪問による安否確認を行い、孤独死を防ぎます。
  •  
  •  葬儀・納骨: 亡くなった後の葬儀や納骨を手配します。
  •  
  •  家財処分: 遺品整理や家財処分を行います。
  •  
  •  行政手続き: 死亡届などの行政手続きを行います。
  •  
  •  

利用対象

  1.  
  2.  名古屋市内に居住する65歳以上で一人暮らし、直系卑属(子・孫など)がいないこと(注1)
  3.  
  4.  明確な契約能力を有すること
  5.  
  6.  葬儀・納骨及び自宅の家財処分を行うことができる親族がいないこと
  7.  
  8.  生活保護を受給していないこと
  9.  
  10.  市民税非課税、かつ、預貯金1,000万円以下(注2)で、不動産(現在居住している不動産を除く)を所有していないこと
  11.  
  12.  見守りサービスを受けることに同意すること
  13.  
  14.  契約時に預託金を一括で預託できること(注3)
  15.  
  16.  原則、遺言(自筆証書遺言書保管制度の利用または公正証書遺言)により遺言執行者を定めていること
  17.  

(注1)同居人や子・孫などに認知症や障害などの事情がある場合は対象となる場合あり

(注2)令和6年2月1日より要件を緩和し、350万円→1,000万円となりました

(注3)葬儀・納骨費用は一括納付、家財処分費用は状況に応じ分割も可能


 

費用

 

利用には、事前に預託金(よたくきん)が必要となります。預託金の額は、希望するサービス内容によって異なります。

 

申し込み方法

 

名古屋市社会福祉協議会の各区支所に申し込みできます。

 

一人暮らしの高齢者にとってのメリット

 

名古屋市「あんしんエンディングサポート事業」を利用することで、一人暮らしの高齢者は以下のようなメリットを得ることができます。

  •  安心して暮らせる: 生前の見守りや安否確認サービスを受けることで、孤独死を防ぎ、安心して暮らせるようになります。
  •  
  •  最期まで自分らしく: 希望に沿った葬儀や納骨を行うことで、最期まで自分らしく人生を締めくくることができます。
  •  
  •  財産を有効活用: 家財処分や遺品整理を専門家が代行することで、財産を有効活用することができます。
  •  
  •  行政手続きの負担軽減: 死亡届などの行政手続きを代行することで、負担を軽減することができます。
  •  
  •  

まとめ

 

名古屋市「あんしんエンディングサポート事業」は、一人暮らしの高齢者が安心して最期まで過ごせるよう、様々な支援を提供する制度です。相続人のいない財産の問題解決にも有効な手段となるため、一人暮らしの高齢者やその家族の方は、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

 

また当事務所では税理士による相続に関する初回無料の面談も実施しておりますので、ご心配事のある方は一度専門家に相談されることをおすすめします。お気軽にご予約ください。

 

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著者情報

佐治 英樹(さじ ひでき)
佐治 英樹(さじ ひでき)税理士(名古屋税理士会), 行政書士(愛知県行政書士会), 宅地建物取引士(愛知県知事), AFP(日本FP協会)
「税理士業はサービス業」 をモットーに、日々サービスの向上に精力的に取り組む。
趣味は、筋トレとマラソン。忙しくても週5回以上走り、週4回ジムに通うのが健康の秘訣。

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